気胸とは肺に穴が空いて肺がしぼむ病気ですが、特に外傷などの原因が無く突然、発症するものを自然気胸と言い、30歳代までの比較的やせて胸の薄い男性に多く発生します。

肺の一部にブラという風船のような袋ができ、壁が薄いために何らかの拍子に破れてそこから空気が漏れることによって起きますが、特に運動をしている時に起きるとは限らず安静にしている時に起きる事もあります。

症状としては突然の胸痛と呼吸苦です。

漏れが少ないと自然に治る事もありますが、漏れが続いて肺が完全に萎んでしまい更に漏れが続くと心臓などを圧迫して循環不全を起こして命に関わる状態(緊張性気胸)に陥ってしまう事があるので溜まった空気を抜くためにチューブを挿入して肺が拡がって漏れが無くなるまで持続的に空気を排出させる必要があります。

多くの医療機関ではポンプを使って強制的に空気を抜こうとするために入院が必要で、空気を抜くための装置が大きくて生活に支障をきたしますが、当クリニックでは空気を排出しても吸い込まない逆流防止弁が付いて直接、胸に固定できるコンパクトな装置を採用していますので入院する必要がなくシャワーに入る事も可能です。

過去にその装置を付けたまま学校の試験に行ってもらった事や北海道まで飛行機に乗って修学旅行に行ってもらった経験もあります。

突然の胸痛、呼吸苦を認めた時は自然気胸を起こしている可能性が考えられますので当クリニックに遠慮なくご相談下さい。