全国で麻疹(はしか)の集団発生があり多数の予防接種のお問い合わせがありますが、ワクチンの製造を中止しているメーカーがあったり九州の地震の影響などで深刻な供給不足のため非常に入手困難な状況にあり大変ご迷惑をお掛けしております。

保健所からも定期接種対象者の第1期(1歳中)を優先し、任意接種希望者に関しては罹患歴、接種歴を確認後、必要があれば抗体検査を実施し接種の優先順位を慎重に検討するように通達が来ています。

一方で定期接種対象者でも第2期に関しては就学1年前が対象になりますがワクチンの供給不足が継続して来年3月末までに第2期が終了できなくても国としては現在の供給不足は一時的なものと捉えて、現時点では救済処置はなく行政の補助が受けられなくなると保健所に確認しました。

更に通達の中に「過剰在庫にならないようにご注意下さい」とも書いてあり一部の医療機関が大量の在庫を抱えてワクチンの供給不足に繋がっている可能性がある事も保健所は認識しているようで、それでは誰もが等しく医療を受ける権利を著しく損なう事になりますので保健所に対してワクチンの管理を保険所が一括で行なって供給するような体制を作ることを強く要望し、保健所からは検討すると回答がありましたが実現するかは不透明です。

国立感染症研究所の9月13日の発表では1月から9月4日までの全国での麻疹の報告数は82人で1週間前と比べて倍増しており都道府県では大阪、千葉、東京、兵庫に集中しています。

今回の集団発生は麻疹患者が症状が発症しているの自覚しながら千葉、幕張メッセで行なわれたコンサートに行った事に発端があると推測され、その患者が移動した場所での患者数が多いのも関連があると思われますが、コンサート会場や空港などでその患者と接して感染した方が全国に散らばっている可能性も否めず今後の感染拡大も予想されます。

どんな感染症もですが感染したからといって必ず発症するとは限らず不顕性感染といって感染しても発症しない方が居て、2014年の代々木公園でのデング熱騒動もブラジルワールドカップ観戦に行ってデング熱に感染した方が不顕性感染であったために無症状のまま帰国し、その方が代々木公園に遊びに行って蚊に射されて、感染した蚊が感染を広げたと想像しますが、今回も同様のことが起こる可能性が考えられます。

集団感染が見つかった関西国際国際空港では職員に対する予防接種も行なわれましたので今では逆に関西国際国際空港の職員から感染する危険は低いかもしれませんが他で感染した方が利用する事もありますので空港のみならず大勢の方が利用する施設では注意を払う必要があるかもしれません。

平成19,20年にも10代、20代を中心に麻疹の集団発生がありましたが今回の麻疹発症者の傾向としても当時と同世代の20代、30代の発症が多く、現在は予防接種は2回接種となっていますがその世代は予防接種が未接種もしくは1回しか接種していない人が多く充分な免疫が獲得できていない事が原因と思われます。

当クリニックと致しましては非常にワクチンの確保が困難な状況でもあり、保健所の通達もありますが定期接種第2期に関しましては来年の3月までには騒動が収束してワクチンが確保できるようになる可能性が考えられますので定期接種第1期の方を最優先にさせたいただき、任意接種の方に関しましては過去に罹患歴が無かったとしても不顕性感染であった可能性も考えられますので先に抗体検査を行なって抗体をお持ちで無い方に対してワクチンが確保できれば接種させてもらう方針としますが、抗体検査せずに接種希望の方のご希望にも添うようにしますがいずれにしてもワクチンの確保ができずかなりお待たせする可能性がある事はご了承下さい。

抗体検査に関しましては結果が出るまで3~5日かかり、EIA法(IgG)で16.0以上の方には予防接種は不要です。

任意接種希望の方は自費になり以下の料金となりますのでご了承下さい。

麻疹抗体検査       4860円(税込)
MR(麻疹、風疹)予防接種  7560円(税込)
麻疹単独予防接種     4860円(税込)  (MR以上に入手困難です)

何卒、宜しくお願いします。