毎日、暑い日が続きテレビでも熱中症対策がよく話題にされていますが、エアコンをよく効かせるように言っていることが多く、中には25℃に設定するように言っている人が居ますが、はたして本当でしょうか?
熱中症の主な原因は脱水とミネラルバランスが崩れる事ですが、汗が出ると水分とミネラルが喪失するので汗が出ない状態にすれば熱中症を予防できるという考えなんでしょうが、室温を25℃にすれば確かに汗は出ないかもしれませんが普段から汗が出にくい状態になっています。
人間は汗を出すことで体温を調整する仕組みが備わっていますが、そんな状態で暑い屋外に居れば汗が充分に出ずに体温調整が出来なくなる事もあれば、逆に一気に汗が出て水分とミネラルが大量に喪失する危険が考えられ、余計に熱中症になりやすくなってしまうように思います。
エアコンを使えば当然、室外機から熱風が出てヒートアイランド現象の一因となり余計に外気温を上げ、室温と外気温との差が大きくなります。
お店に入ったり電車に乗ったりした時に寒いと感じたことがある人は居られませんか?
暑い屋外で汗をかいた状態で寒いと感じるような場所に入って急激に身体を冷やす事が身体に良い事だと思いますか?
先ほども言ったように人間は汗を出すことで体温を調整する仕組みが備わっているのに、エアコンを効かせ過ぎると人間に元々、備わっている仕組みが損なわれて免疫も低下すると思われます。
エアコンの設定温度には決まりは無く、ご自身が暑くないと思われる程度に設定して扇風機などを利用すれば風が心地よく感じさえします。
当クリニックはそのような考えでエアコンの設定を高めにさせていただいています。
中には少し暑いと思われる方が居られるようなら直ぐに温度は下げていますが、室温は29℃前後の事が多いにも関わらず、そんなに室温が高いと思われていない方がほとんどです。
東日本大震災の時は電力不足で電力使用を控えるよう言われていましたが、喉元過ぎればで電力使用を控えるように言う人なんて居ませんが、エアコンを効かせ過ぎないと言う事は当然、省エネに繋がり資源の無駄遣いを控えるというメリットもあります。
汗が出ていなくても不感蒸泄といって1日約900mlの水分が体温調節のために失われていて、体温が上がれば不感蒸泄も増え、知らないうちに脱水になってしまっている事も考えられますので、こまめに水分は摂るようにして下さい。