https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220216/k10013487991000.html

さいたま市の10代男性が新型コロナ感染し、直ぐに搬送先が見つからずに救急要請後、1時間半以上も経ってから搬入された結果、残念な事に亡くなったそうです。

厚労省発表の埼玉県の重症者数は2/16時点で62人ですが、全国のICUベッドの80%をカバーするECMOnetでは埼玉県の人工呼吸器装着件数は38件、受入可能数から算出する稼働率は9.7%です。

実際には重症者病床に余裕があるにも関わらず重症者が直ぐに受け入れてもらえず亡くなってしまうのは一番は協力金目当てに入院させなくても良い無症状や軽症者を入院させているために受け入れを拒否する病院がある事です。

更に医療従事者の家族に感染者が出れば医療従事者は自宅待機させられ、濃厚接触者も無症状でも自宅療養させるためスタッフ不足から受け入れ拒否する病院もあると考えられます。

新型コロナは治療薬が無いため通常の風邪と同じ対応をするしかないため陽性と分かれば本人以外にも色々と大きな弊害があり、間接的に医療逼迫の原因を作ってしまう可能性も考えられ、当クリニックでは検査をせずに風邪と診断して対応するように可能な限り説得しますが、どうしても検査を希望する方は断れないため実施しています。

新型コロナ陽性であれば特別な対応をする職場が多く、安易に検査を受けてくるように指示したり、公休として扱われるため検査を希望する人も多く、陽性者が増えれば当然、感染が蔓延しているように扱われ、混乱が収束するのを遅らせます。

まだ検査キットが十分にあれば良いですが、検査キットが足りないのに身勝手な理由で検査希望者が殺到する事でも医療逼迫に繋がり、検査キットが足りなくなると本当に検査が必要な方に対して検査ができなくなり適切な医療を行う妨げにも繋がります。

皆さんの無関心で身勝手な行動が混乱の収束を遅らせ、医療の逼迫を起こし、本当に医療が必要な人へ適切な医療が提供できなくなって重症化・死亡に繋がる事に気付いて下さい。

亡くなった10代男性は基礎疾患が無い事になっていますが、肥満を基礎疾患として扱わない事が多いので、肥満だったのではないかと想像します。

何度もお知らせしているように新型コロナ感染症は呼吸器感染症ではなく血管内皮細胞のACE2機能不全による血管炎・血栓形成が本来の病態で、この方の直接死因も血栓症のようですし早期から抗凝固療法が行われていれば結果は違ったかもしれません。

ほとんどの医師が不勉強で通常の呼吸器感染症の対応しかしておらず、早期から抗凝固療法を取り入れている医師はほぼ居ないと思いますが、当クリニックがこれほど詳細に調べたことも無名であるために声が届かず実践してもらえない事は非常に残念です。

メディアにとっては「10代で基礎疾患が無くても亡くなる」恐ろしい病気だとイメージ操作するのに好都合だと思いますが、メディアのイメージ操作に惑わらされずに冷静な対応をお願いします。